「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

自動車総連 賃上げ平均1万3,896円 約50年ぶり高水準獲得

自動車業界の労働組合でつくる自動車総連(所在地:東京都港区)は3月20日、2024年の春季労使交渉について、経営側から回答を得た186組合の同日時点の回答集計結果を発表した。
基本給のベースアップ(ベア)相当の賃金改善分と、定期昇給(定昇)に相当する維持分を合わせた賃上げ獲得額の平均は1万3,896円だった。これは1975年以降で最高の水準。

「特定技能」対象に4分野追加へ 自動車運送業など

政府は、外国人労働者を中長期的に受け入れる「特定技能」制度の対象に、新たにバスやトラックの運転手などの自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加する方針で、自民党の合同会議は3月18日、この方針を了承した。これにより、特定技能の対象は現行の12分野から16分野に拡大される。「特定技能1号」の対象分野は即戦力として最長5年滞在できる。
政府は3月中にこの方針を閣議決定し、パブリックコメント(意見公募)を経て開始する予定。
特定技能全体の受け入れ見込み数は2024年度からの5年間で最大82万人と試算されている。これは2019〜2023年度の見込み数の2倍超になる。

中小企業賃上げ4.42%, 32年ぶり高水準, 賃上げ機運広がる

連合が3月15日発表した2024年春季労使交渉の第1次集計で、中小企業の賃上げ率は4.42%(1万1,912円)に達し、32年ぶりの高水準となった。大企業を中心とする経済界の賃金引き上げ機運が中小企業にも広がりをみせ、物価と賃金が持続的に上がる好循環、長かったデフレから、適度なインフレへの光が差し込み始めた感がうかがえる状況となっている。
組合員数が300人未満の労働組合の結果をまとめた。賃上げ率は前年の同時期から0.97ポイント上昇した。産業別では機械、金属など中小の労組を中心に構成する「ものづくり産業労働組合JAM」の賃上げ率が15日時点で4.09%と前年実績を0.57ポイント上回る。月額1万1,302円の引き上げで、1999年の結成以来過去最高となった。

エーザイ ADの血液診断実用化へ米C2N社に22億円出資

エーザイ(本社:東京都文京区)は3月6日、米国子会社エーザイ・インクがC2N Diagnostics LLC(本社:米国ミズーリ州セントルイス、以下、C2N)による米国におけるアルツハイマー病(AD)の血液診断の実用化並びに、アクセス、アフォーダビリティおよび利用の拡大に向けた取り組みを支援するため、同社に最大1,500万米ドル(約22億円)を出資すると発表した。C2Nに出資することで、正確かつアフォーダブルな血液によるアミロイドβ(Aβ)診断法をさらに前進させる取り組みを支援し、脳内Aβ確認の新たな選択肢を提供する。

ベネッセHDとSBロボ 生成AI搭載の幼児向け会話ロボ開発

ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)とソフトバンクロボティクス(本社:東京都港区)は2月27日、生成AIを搭載した幼児向け会話形新サービスAI「しまじろう」を共同開発したと発表した。
「AIしまじろう」は、専用のスマートフォンアプリとスマートフォンをホールドできる専用の「しまじろうぬいぐるみ」を組み合わせて使用する。しまじろうの声を再現したAIしまじろうと、子どもが自由に会話できる「おしゃべり」機能や、子どもが一人でも飽きずに取り組める「あそび」機能を搭載している。

アボットと量研機構 認知症の血液診断で共同研究

米医療機器大手のアボット・ラボラトリーズ日本法人と量子科学技術研究開発機構(QST)は2月21日、血液から認知症診断する共同研究に合意したと発表した。進行の度合いを判断する目安の指標を開発する。血液による認知症診断が可能になれば早期の治療につながるとみられる。

SBロボ ChatGPT搭載の介護用Pepper向け会話アプリ

ソフトバンクロボティクス(本社:東京都港区)は2月13日、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」の介護向けモデルを対象とした会話アプリをリリースしたと発表した。生成AIのChatGPTを搭載し、自然な会話体験を提供する。同アプリは「Pepper for Care」契約する新規・既存の介護施設に提供される。

マイナビ 介護経営支援事業に参入 ノバケアと連携

マイナビ(本社:東京都千代田区)は2月6日、新たに介護経営支援事業を開始すると発表した。新規事業でヘルスケア領域に特化したAIテック企業のノバケア(本社:東京都港区)とパートナーシップを締結し、2024年春に介護加算取得支援サービスの提供を開始する。これにより、介護事業者の経営と介護サービスのクオリティの安定化に貢献する。

ヤマト運輸 能登地震被災者を無償で最大6カ月見守り

ヤマト運輸(本社:東京都中央区)は1月29日、能登半島地震で被災した人を対象に同日から最大6カ月間「クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン」の無償提供を開始すると発表した。令和6年能登半島地震の罹災証明書を持っている人が対象。受付期間は1月29日10時〜6月30日18時まで。申しもみは本人はじめ家族・親族なども可能。孤立しやすい一人暮らしの人や、高齢者など見守りを必要としている人で、見守りたい家族に安心を届ける。

TOTO, 富士通 センサー用いた見守り技術で実証実験

TOTO(本社:福岡県北九州市)と富士通(本社:東京都港区)は1月18日、富士通の行動分析AI「行動分析技術Actlyzer」を活用し、ミリ波センサーを用いることで、とくにプライバシーを重視する必要がある空間、商業施設や駅構内などに設置されたバリアフリートイレでの見守りについて実証実験を行うと発表した。これにより、誰もが安心して過ごせる公共トイレ空間の創出に向けて共同で取り組む。
実施期間は2024年1月15〜12月末の予定。実施場所はTOTO「UD研究所(R&Dセンター)」(所在地:神奈川県茅ヶ崎市)および富士通「富士通 F3rdLab」(所在地:神奈川県川崎市)。