月別アーカイブ: 2018年3月

介護費は2041年に30兆円まで膨張 NIRAが警鐘

介護費は2041年に30兆円まで膨張  NIRAが警鐘

NIRA総合研究開発機構の推計によると、23年後の2041年には介護保険の給付費が30兆円を超える。また、その時点で年金や医療、子育て支援策なども含めた社会保障給付費はおよそ190兆円に上ると警鐘を鳴らし、必要な制度改正などの議論を深めるよう促している。
2016年度の社会保障給付費は116.2兆円。医療が37.6兆円、介護が9.6兆円、年金が56.0兆円などとなっている。現時点で国は、7年後の2025年までを見据えた将来推計しか公表していない。
NIRAは経済社会の活性化のために、民間の立場から政策提言や政策課題などを提供する機関。

富士機械製造 在宅介護支援ロボ開発 移乗をサポート

富士機械製造 在宅介護支援ロボ開発 移乗をサポート

富士機械製造(本社:愛知県知立市)は、高齢者の移乗をサポートする在宅介護向けの支援ロボット「Hug(ハグ)L1」を開発した。4月から受注を開始し、7月ごろから販売開始する予定。初年度50台、次年度200台の出荷を目指す。介護保険を利用したレンタルプランにも対応していく予定。
同社は2016年4月に介護施設向けに「Hug T1」を販売開始しており、今回は在宅での使用を念頭に軽量化や、ロボットを動かすボタンを2つだけにして操作を簡単にした。足が不自由な人が、いすやベッドから立ち上がるなど移乗動作をサポートする。

ANA グループ企業内保育所を4/1開園

ANA  グループ企業内保育所を4/1開園

ANAは4月1日、ANAグループ役職員を対象とした企業内保育所「´OHANAほいくえん はねだ」を開園する。役職員の仕事と子育てとの両立を支える。
同園は365日、7時~22時まで開園するほか、利用者の負担を少しでも減らすため、おむつは保育園で用意し、園児の洋服やふとんなどを保育園で洗濯する「手ぶらサービス」を導入するのが大きな特徴。定員は25名。運営委託会社は、HITOWAキッズライフ。

オフィスワン4/1から施設向けIoT見守りシステム販売

オフィスワン4/1から施設向けIoT見守りシステム販売

コンピュータシステムの開発、販売、保守、管理を手掛けるオフィスワン(大阪市北区)は4月1日から、病院・介護施設向けに「バイタルチェック」「徘徊防止」「排泄・排尿管理」など現場で必要とされるセンサーを一括で管理できるIoT見守りシステム「Happiness絆」を販売する。
同システムを活用すれば、体に接触せずにセンサーにより呼吸数、心拍数、離床を確認でき、データは24時間365日記録される。また、異常発生時には管理画面へ通報する「非接触バイタルセンサー」や、徘徊対策に有効な「無線センタータグ」、排泄・排尿を感知する「おむつセンサー」などで構成される。

75歳以上、初めて高齢者全体の半数超える 総務省

75歳以上、初めて高齢者全体の半数超える 総務省

総務省の2018年3月1日現在の最新の人口推計によると、75歳以上の人口は1770万人で、65歳以上の人口の50.1%を占めた。75歳以上が高齢者全体の半数を上回るのは今回が初めて。
75歳以上の男性は693万人、女性は1077万人。このうち85歳以上は男性が173万人、女性が387万人だった。日本の総人口は1億2652万人。前年同月から23万人(0.18%)減少している。75歳以上が総人口に占める割合は14.0%、85歳以上が占める割合は4.4%だった。
内閣府の2017年版「高齢社会白書」によると、65歳から74歳で要支援の認定を受けた人は1.4%、要介護の認定を受けた人は3.0%。これが75歳以上になると、要支援が9.0%、要介護が23.5%(いずれも2014年度のデータ)と大幅に上昇する。

第一生命 自社保有ビルへ保育所誘致を推進 4月に14カ所

第一生命 自社保有ビルへ保育所誘致を推進 4月に14カ所

第一生命保険は、2011年から推進している全国の保有ビルへの保育所誘致の取り組みの一環として、2018年4月に同社初となる企業主導型保育所11カ所と認可保育所3カ所を誘致する。
今回4月に、米子第一生命ビルディング(鳥取県米子市)、旧・王子分室(東京都北区)、旧・元住吉分室(神奈川県川崎市)に新たに保育所を誘致するとともに、2013年に小規模保育所を誘致した桜台分室(東京都練馬区)については認可保育所に移行し、定員を増員する。
今回の保育所誘致により、同社保有不動産での保育所誘致は21カ所となり、受け入れ可能児童定員数は1224名となる。同社は目標とする2500名の児童受けれに向け、今後も保有ビルへの保育所誘致活動を継続していく。

ミサワ 東京トヨペット・曙ブレーキと子育て支援施設で連携

ミサワ 東京トヨペット・曙ブレーキと子育て支援施設で連携

ミサワホーム(本社:東京都新宿区)は、東京トヨペット(本社:東京都港区)と曙ブレーキ工業(本社:埼玉県羽生市)がそれぞれ設置する子育て支援施設(保育所)で、設計・施工を手掛けるなど連携して取り組んできたが、これらの施設が完成、今春から開園する。
東京トヨペットは大田区内の販売店の建て替えを機に認可型保育所と、働き方改革につながる企業主導型保育所の2つを、新築する店舗の2階部分に設置する。曙ブレーキ工業は本社のある埼玉県羽生市の自社敷地内に、企業主導型保育所を開設する。

ロボットで高齢者の会話促進に生活改善効果

ロボットで高齢者の会話促進に生活改善効果

積水化学住宅カンパニーの調査研究機関、住環境研究所(東京都千代田区)は、高齢者の自宅や介護現場で実施した、コミュニケーションロボットの実証実験で、ロボットが高齢者に受容され、会話促進による生活改善などの効果を確認したと発表した。
実証実験はヴィストンの「Sota(ソータ)」を利用し、NTTデータが開発した高齢者向けコミュニケーションロボットを導入し、実施した。
一人暮らしの高齢世帯で、コミュニケーションロボットとの会話により、睡眠状況の改善や、生活上の改善効果がみられた人もいた。ロボット利用の多い人は、日中の活動量比率が高く夜の寝つきがよくなるなど、睡眠の主観的深さの改善がみられた。

イオン 成田市と「地域連携協定」締結 地域活性化へ

イオン 成田市と「地域連携協定」締結 地域活性化へ

千葉県成田市とイオンは3月20日、相互に緊密な連携を図ることにより、双方の資源を有効に活用した協働活動を推進し、一層の地域の活性化および市民サービスの向上を図るため「地域連携協定」を締結した。
この協定に基づき、成田市とイオンは「観光振興」、「スポーツツーリズムの推進」、「子育て支援・青少年の健全育成」、「ICカードを活用した地域振興」、「地産地消の推進」に関することなど計8項目でより緊密な連携を図っていく。

認可保育1次選考で24%入所できず いぜん深刻待機児童

認可保育1次選考で24%入所できず いぜん深刻待機児童

読売新聞社の調査によると、4月からの認可保育施設への入所を決める「1次選考」で待機児童の多い全国78自治体で、4人に1人が入所を認められなかったことが分かった。
入所できなかった子どもの多い自治体は横浜市4417人(24%)、川崎市3747人(35%)、大阪市3093人(21%)、札幌市2629人(34%)、さいたま市2479人(30%)などと続いた。
認可保育施設とは、保育士数などで国の基準を満たし、都道府県などから認可を受けた施設。政府は2016年度に保育の受け入れ枠を全国で11万人以上増やしているが、保育ニーズの高い年齢や地域への対応が進まず、いぜん深刻な状況にある。
調査は2月28日~3月16日、東京23区と政令市、2017年4月時点の待機児童数が100人以上の自治体の計87市区町村を対象に実施された。