「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

関空路線バスに車椅子で乗車可能なエレベーター・リフト付き導入

関西の4バス会社は11月26日、車椅子のままでも乗車可能なバリアフリー対応車両の「エレベーター付きリムジンバス」「リフト付きリムジンバス」を、関西空港路線バスに初めて導入すると発表した。12月16日から運用開始する。                                               エレベーター付きリムジンバスを導入するのは関西空港交通(本社:大阪府泉佐野市)、大阪空港交通(本社:大阪府伊丹市)、阪神バス(本社:兵庫県尼崎市)の3社。奈良交通(本社:奈良市)がリフト付きリムジンバスを導入する。エレベーター付きリムジンバスは三菱ふそうバス・トラック製、リフト付きリムジンバスは日野自動車工業製。

宿泊業「特定技能」ミャンマー の試験合格率は35.7%

宿泊業技能センターによると、4月からスタートした外国人の新たな在留資格「特定技能」の宿泊業で10月27日、ミャンマーのヤンゴンで実施された技能測定試験の結果が発表され、合格率は35.7%だったことが分かった。238人が受験し、合格者は85人だった。                                                                                                                                   宿泊業の技能測定試験は日本国内でこれまでに2回実施され、4月の初回は71.61%の280人、10月の2回目は55.8%の363人がそれぞれ合格。両方の試験の平均合格率は61.7%。この結果、日本、ミャンマーを合わせて合格者数は728人になった。ミャンマーの試験の合格率が低かった点について、ミャンマーでの受験者が「面談の会話、聞き取りでの日本語能力が不足したケースが目立った」としている。                             宿泊業技能センターは2020年1月19日、日本国内で3回目の試験を東京など8カ所で行う。海外での次回の試験は未定。

「特定技能」創設半年で受け入れわずか219人 相手国含め準備不足露呈

出入国在留管理庁(入管庁)は11月13日、新在留資格「特定技能」で在留する外国人が、4月の制度創設から半年となる9月末時点で219人になったと発表した。入管庁によると、この約8割にあたる176人が技能実習からの移行で、特定技能の評価試験を経ての在留者は外食業と宿泊業の2分野の計26人にとどまった。ちなみに、政府は今年度最大で4万7,000人の外国人の受け入れを見込んでいる。また、特定技能の在留資格を得た外国人は11月8日時点で895人だ。                                                                 では、なぜこれほど現実の在留者とのかい離があるのか?入管庁によると、大きな要因となっているのが相手国の出国手続きに関するルール整備の遅れ。これにより、これまでの送り出し国として大きな比重を占めてきたベトナムでは、特定技能の評価試験が一度も行われておらず、日本政府の特定技能制度に関する詳細情報が認識され伝わっているのか、疑わしいとさえ思われる。また、フィリピンでは合格者が来日できない状況が続いているという。特定技能の評価試験を実施した国・地域は10月時点で日本を除くと6カ国、6分野にとどまる。                                                                                    日本政府は産業界の悲痛な人手不足の声を受けて介護や外食業など14分野で5年間で34万人余り(うち初年度最大4万7,000人)の受け入れを見込んでいたから、現実とはかけ離れている。

理研・慶応大 長寿のメカニズム解明へ、特殊な免疫細胞保持

理化学研究所と慶応大学のグループは、110歳以上の長寿の人たちの血液に、通常の人にはほとんどない特殊な免疫細胞が多く含まれることを突き止めた。がん細胞などを攻撃する免疫細胞「キラーT細胞」が多く、中でもとくに「CD4陽性キラーT細胞」と呼ばれる細胞は、20代から70代までの45人の平均と比べておよそ10倍含まれていたという。長寿の人たちでは、感染症やがんなどに対する免疫が強く働くことで、健康が維持されているとみられ、今回の研究結果が長寿のメカニズム解明につながるとして注目されている。研究成果は科学雑誌「アメリカ科学アカデミー紀要」電子版に発表された。  同グループは日本国内におよそ140人いる110歳以上の人たちのうち、健康な男女7人の血液を詳しく調べた。

ニッスイ,12の大学など スケソウダラタンパク質に骨粗しょう症改善効果

日本水産(本社:東京都港区、以下、ニッスイ)の食品機能科学研究所は11月11日、2018年3月にスケソウダラタンパク質研究会を設立し、愛媛大学、東京大学、早稲田大学など12の大学や研究機関と共同研究を行ってきた研究結果を、第6回日本サルコペニア・フレイル学会大会(2019年11月9~10日、新潟コンベンションセンター朱鷺メッセ)で発表した。                                                                                                                       この中で①ラットにおいて、スケソウダラタンパク質の摂取により骨密度が改善されたことから、骨粗しょう症改善効果があることが示唆された②朝のスケソウダラタンパク質摂取は高齢女性の骨格筋量増加に有効であることが示唆された-などラットで、スケソウダラタンパク質摂取はサルコペニアの予防・改善に有効であると考えられると報告した。

高齢者用超小型EV購入に経産省が補助金検討 買い物の交通手段

自動車メーカーが開発を進めている1~2人乗りの超小型電気自動車(EV)に、経済産業省が普及を促すため購入時の補助金支給を検討していることが分かった。これは、高齢ドライバーにより頻発する深刻な交通事故対策と、地方で過疎化の進行に伴い公共交通網がなくなり、高齢者を中心に日々の暮らしに必要な生鮮品・生活雑貨品調達の交通手段がなくなっていることから、こうした人たちの買い物の際の”足”として利用してもらうことを想定している。                                                                                            扱いやすい超小型EVは、安全性が高い新たな移動手段として期待されている。軽自動車より小回りが利き、運転もしやすく速度も必要以上には出ない設計だ。

造船・舶用「特定技能」フィリピンで初「溶接」試験のみ実施 国交省

国土交通省はこのほど、新たな在留資格「特定技能」で造船・舶用工業分野で初となる特定技能技能1号試験(溶接)を11月28日にフィリピンで行うと発表した。カビテ州で学科と実技の試験を実施する。定員20名。試験を実施するのは同分野の6つの業務区分のうち「手溶接」のみ。受験申込受付は10月28日から11月8日。会場の定員に達し次第、申込受付を終了する。

ビルクリーニング「特定技能」12月にミャンマーで初の海外試験

公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会(所在地:東京都荒川区)は10月28日、外国人材受け入れ拡大のための新たな在留「特定技能」のビルクリーニング分野の試験を12月7~8日にミャンマーの最大都市ヤンゴンで実施すると発表した。同分野では海外で試験が行われるのは初めて。受験の申込受付は10月30日から11月8日まで、200人に達した時点で締め切る。受験料は3万チャット(約2,090円)。12月21日に受験者に合否を連絡する。                                                                                                                     この試験は、日本国内のホテルやオフィスビルなどで清掃に従事する人材の技能評価試験となる。試験は床やガラス、洋式トイレ便座などの清掃について問う筆記と、それらの実技により能力を測るもの。日本国内での同分野の特定技能測定試験は、11~12月にかけて東京など8会場で実施され、およそ700人が受験する予定。

ベトナムへ日本式介護を輸出 青森社会福祉振興団、フエ中央 病院に施設

青森県むつ市で特別養護老人ホームなどを運営する青森社会福祉振興団は10月29日、日本式介護を輸出し、ベトナムの病院で3年後をめどに日本型の介護施設を運営すると発表した。介護施設をつくるのはベトナムの基幹病院のフエ中央病院。この一角を改修し、100床規模の高齢者向け日本型介護施設を設置する。同施設のスタッフ育成するため技能実習生として来日、青森、宮城、福島県の介護施設で実習を含め基本的な介護技術を習得してもらう方向で計画されている。2022年以降、介護施設の運営開始を目指す。

元国連難民高等弁務官、緒方貞子さん死去 92歳

国連難民高等弁務官として、状況把握のためいち早く紛争地などに赴く「現場主義」を貫く中で、幅広い難民支援活動に取り組んだ緒方貞子さんが死去したことが分かった。92歳だった。”難民”という枠にとらわれず、中東・アフリカ・アジアをはじめとする地域で、紛争や貧困に遭遇する避難民の支援にも取り組み、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の支援の枠組みやあり方にも大きな影響を与えた。緒方さんは、「五・一五事件」(1932年)で散った犬養毅元首相のひ孫。